シクロクロス全日本選手権が、2021/12/11-12(土日)の2日間、茨城県土浦市りんりんポート土浦にて開催されました。

大会1日目は
- エキジビジョン 男子シングルスピード
- エキジビジョン 女子シングルスピード
- 男子マスターズ(60+/50-59/40-49/35-39)
- 女子マスターズ(35+)
大会2日目は
- 男子U15/女子U15、男子U17/女子U17、
- 男子ジュニア/女子ジュニア
- 男子U23
- 女子エリート
- 男子エリート
私は2日目の【男子U23】と【男子エリート】に出場する選手のピットスタッフとして参加しました。(ピットについては後ほどご説明を)
まず、お友達からも「カテゴリーがC3やC4やM2の人たちも全日本選手権に出られるのはなぜ?」と質問をうけたりしたので、出場資格について簡単にご説明致しましょう。
参加資格
■男子エリート 1999 年以前生まれの、下記に該当する男子 JCF 競技登録者
・2021 年 11 月 22 日時点における CXUCI ポイント保持者
・2021 年 11 月 22 日時点(JCX#5 終了時点)における JCF ランキング上位 100 名
■女子エリート 2003 年以前に生まれた女子 JCF 競技登録者
■男子 U23 2000 年から 2003 年生まれの男子 JCF 競技登録者
■男女ジュニア 2004 年、2005 年生まれの男子及び女子 JCF 競技登録者
■男女 U17 2006 年、2007 年生まれの男子及び女子 JCF 競技登録者
■男女 U15 2008 年、2009 年生まれの男子及び女子 JCF 競技登録者
■マスター 1987 年以前に生まれた男子及び女子 JCF 競技登録者
JCF全日本選手権実施要項より抜粋
分かりづらいですが、要するにJCX(ジャパンシクロクロスシリーズ)レースでポイントを獲得して、JCF ランキング上位 100 名に入って出場資格を獲得しなければならないのは「男子エリート」のみなのです。
ですので、現状下位カテゴリーであっても年齢が35歳以上であれば、マスターズというカテゴリーの全日本選手権に出場できるわけです。
もちろん、全日本タイトルを獲ることを目標として向かってきた選手が集う【その年代の日本一を決める大会】であることは間違いありませんし、1日目の各年代のマスターズも熱い熱い戦いが繰り広げられていました。
因みに「女子エリート」はそもそも人数が少ないので、L1というトップカテゴリーの選手であれば全員出られます。
【2021/12/20追記】
と思ったら!!なんと!!
「女子エリート」も年齢の規定しかありませんでした!(確かに上記ではそうなっている)
「女子エリート:2003 年以前に生まれた女子 JCF 競技登録者」
まだ一度もレースに出たこともなくても18歳以上のJCF 競技登録者なら誰でも出れる謎…
「L1」だけが出場できるというのは私の思い込みでした。
※昨日の忘年会で他の女子と話してる時に発覚した事実!w
ピットってなに?
整地されていないコースを走るシクロクロスレースでは、マシントラブルがつきものです。そのため、コースの途中にはメカニカルサポートのためのピットエリアが設置されています。

今回の全日本のコースですが、コースの真ん中に【PIT】とあるそのゾーンがピットエリアです。
マシントラブルの時の為に選手は代車や替えのホイールなどをピットに置きます。
上位選手は、少しでもピットの時間を短縮する為にサポートスタッフにピットに入ってもらい、トラブル時は、PITに入ってきてバイクを降りながらスタッフにそのバイクを渡し、もう一人のスタッフが持っているバイクを受け取り飛び乗ってPITを出ていく、本当に3秒ぐらいの出来事でバイクを乗り換えていきます。
1秒を削り出す争いをしているシクロクロスでは、PITワークも非常に重要なポイントなのです。
この日は晴れてドライコンディションの為、基本的にメカトラ発生時だけPITに入ってくるような状況でしたが、雨や泥レースになるとPITは戦場と化します。
重い泥が付いたバイクはもちろん不利なので、PITに入ってきて代車に乗り換えるという状況が発生し、選手が周回してくる間にPITでは泥の付いたバイクを洗車してまたスタンバイしておく、などなど、PITの重要性は天候、コンディションに大きく左右されます。
男子エリート
出走81名中、完走30名(80%ルール規定により足切りあり)


1 小坂 光 宇都宮ブリッツェン 1:00:57.2
2 織田 聖 弱虫ペダルサイクリングチーム +0:18
3 竹之内 悠 ToyoFrame +0:20
私がPITスタッフとして入った我がチームのエースは、完走する実力は充分あり、今シーズンの調子の良さでいけばシングルフィニッシュもあり得るのでは!と思いましたが、どうにもかみ合わない様子の悔しいレースとなりました。

でもこんな大舞台での経験がまた彼を強くしていくんでしょうね。羽ばたけ若者!
女子エリート
出走28名中、完走16名(80%ルール規定により足切りあり)


1 渡部 春雅 明治大学 47:30.8
2 福田 咲絵 AX cyclocross team +0:01
3 矢吹 優夏 B.B.Q +0:39
春雅ちゃんと咲絵ちゃんの1mmも譲らない戦いが熱すぎました!
ふたりとも凄かった!おめでとう!!
終わりに
いつもは設営スタッフをさせて頂いている茨城シクロクロスですが、今回は設営スタッフもせず、選手として出場もせず、ただ観客として(ちょっとピット要員として)観戦させて頂きました。
ちょっと心の内を書いてみると、
選手として出ようと思っていたので、全日本は選手の立場に集中させてもらおうと思ってスタッフ参加表明しなかった。
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本気で全日本に向かう努力をしている選手を目の当たりにして、私は全然「全日本選手権に向けて!」という気持ちではないなとエントリーを迷い始める。
(正直「土浦」という近場であるイチレースというぐらいの感覚だった)
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走れても数周で、とても完走できる実力はない。
あんなに真剣に全日本に向かっている選手たちと同じスタートラインに立てますか?と自問自答。
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エントリーできなかった。する勇気がなかった。
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選手として出場もせず、みんなが忙しそうに働いている中スタッフもせず、PITと観戦…という結果になったこと、心の中でもやもやしています。
でももう済んでしまったこと。
この「申し訳なかった」という気持ちは、これからの大会でスタッフとして働かせていただいて挽回するしかない!そして選手としても頑張ろう!という所存でございます。
今年の全日本は都心から近い茨城県土浦市、それも土浦駅から徒歩すぐという大変アクセスの良いロケーションで、多くの観客に溢れた素晴らしい大会でした。
選手の皆さん、主催の茨城シクロクロスさん、大会スタッフのみなさん、たくさんの感動をありがとうございました。
全日本選手権に出場したすべての選手にリスペクトを込めて。
📷井上和隆カメラマン