「新しいホイールを買ったからスプロケ付け替えたい」
「スプロケを外して洗いたい」
「登れるように歯数の大きなスプロケに替えたい」
「自分でメンテナンスできるようになりたい」
こんな方はぜひ参考にしてみてください
スプロケットの交換って自分でできるの?
もちろん、自分で出来ます!
あなたはなぜ今スプロケット(以降スプロケ)交換をしようとしているのでしょうか。
私はホイールを使い分ける時によくスプロケ交換します。(スプロケが2つあれば交換しなくてもいい話なのですがw)
走りに行く前日に、雨上がりだからカーボンホイールはやめておこう、などを考慮してチャチャッと交換できちゃうくらいの感じです。
工具さえあれば簡単なので、是非自分で交換してみてください。
スプロケットとは、リアホイール(後輪)の中心部分についているギアです。

どういう時にするの?
交換時期
長く乗っていると、スプロケやチェーンが摩耗して、強く踏み込むと空転したりギアチェンジが上手くいかなくなったりします。
そうなるとスプロケとチェーンを交換しなくてはなりません。
スプロケとチェーンは深く関係しています。
チェーンは摩耗すると伸び、伸びたチェーンのまま走り続けているとスプロケの歯を削ってしまいます。
スプロケは摩耗するもので交換時期があるもの、といういことです。
チェーンの伸びチェックや交換方法については、また別途記事でご紹介しますね。
ホイールを交換する時
はい、これ私です。
前述したように、輪行する時や雨上がりのライドの時は、カーボンホイールでは危ないので、キシリウムSLRというアルミホイールにします。
どちらのホイールにもスプロケをつけておけば手間はないのですが、ロード用のスプロケはひとつしか持っていないのでライド前に交換します。
ホイールを新しく購入してスプロケを付け替えたい、もしくは新しいスプロケを付けたいという場合もありますね。
レースやライドに合わせてギア数を変えたい時
一番注意点しなければならないのは、このパターン。
「もっと軽いギアがあれば斜度のきつい坂も上れるようになるよ!」とか言われたことありますよね?私はよくあります笑
または、シクロクロスのレースはほぼ毎回コースが違う為「あそこはそのギアじゃ無理でしょ!」って言われたりします。
そんな時に、歯数の異なるスプロケを購入して付け替える、ということになりますが、単純にどのスプロケでも取り付けられる訳ではありません。
以下の点に注意しましょう。
【注意】スプロケットの種類
メーカー
私のロードバイクのコンポーネントはcampagnolo(カンパニューロ)です。
シクロクロスバイクのコンポーネントはSHIMANO(シマノ)です。
メーカーに合わせたスプロケを購入しなければなりません。
他にはSRAM(スラム)といったメーカーがあり、SRAMはシマノと互換性があるので、SRAMかシマノのスプロケを選べます。
まずは自分のバイクのコンポーネントがどのメーカーかを確認しましょう。
段数
最新は12段変速、少し古いロードバイクだと10段変速でしょうか。
私のロードバイクは11段変速です。
ですので、11段変速のスプロケを購入する必要があります。
例えば、11段変速なのに12速のスプロケは使用できません。
通販サイトの表示には、「11S」や「11スピード」「11速」などと表示の仕方が違うのでややこしいですが、ここは間違わないようにしてください。
リアディレイラーとの組み合わせ
リヤディレイラーにはGS(ミディアムゲージ)とSS(ショートケージ)の2タイプがあります。
ディレイラー本体からプーリーまでのプレートの長さが違うので、GSかSSかによって、対応歯数も異なります。


例えば、シマノ「RD-R8000-SS」ならば、対応スプロケット: 11-25T~11-30TとシマノHPに記載があります。
ロースプロケット_最大/最小 | 30T/25T |
---|---|
トップスプロケット_最大/最小 | 14T/11T |
最大フロントギア歯数差 | 16T |
トータルキャパシティー | 35T |
ロー(1番大きいギア)は30T以下、25T以上、トップ(1番小さいギヤ)は14T以下、11T以上のギヤ歯数に対応している、ということになります。
「RD-R8000-SS」だと、11-32Tは使えないということになるのです。
※1番小さいギアは11TでOKだけど、一番大きいギアが32Tは対応不可。
「最大フロントギア歯数差」
クランクのアウターギヤからインナーギヤの数を引いた数値が16以下であればOKという意味です。
例えば、私の自転車のフロントギアは「50-34」(アウターが50T、インナーが34T)なので、50T-34T=16Tといういことになります。
「トータルキャパシティー」
スプロケのローとトップのギヤ歯数差と、クランクのギア歯数差の合計が33T以内であればOKという意味です。
例えば、私の自転車のスプロケは「11-27」なので、27T-11Tでスプロケギア歯数差は16T、上記でフロントギア歯数差が16Tだったので、16T+16T=32Tということになります。
自分の自転車の構成が付けたいスプロケに対応しているかどうかの確認も必要なんですね
「11-25T」から「12-32T」など大きく歯数が異なる交換の場合は、チェーンの長さを変えたりリアディレイラーの調整が必要になったりします。
【準備】どんな工具が必要?
- スプロケットリムーバー
- モンキーレンチ
- ロックリング
- もしくは(モンキーレンチとロックリングが一体になった)フリーホイールリムーバー
スプロケットリムーバー

スプロケットリムーバーはこちら
モンキーレンチ
ロックリング

ロックリングは、シマノ/SRAM用と、カンパニョーロ用があります。
私はロードバイクはカンパニョーロ、シクロクロスバイクはシマノなので、両方持っています。
フリーホイールリムーバー
モンキーレンチとロックリングが一体になったものです。

これももちろん、シマノ/SRAM用と、カンパニョーロ用があります。
スプロケットリムーバー+モンキーレンチ+ロックリングの計3点
もしくは
スプロケットリムーバー+フリーカセットリムーバーの計2点を用意しましょう。
【手順】交換方法
では、実際に交換してみましょう!
スプロケットの取り外し

クイックリリースの場合は外しましょう。スルーアクスルの場合は必要ありませんね。



右手にフリーホイールリムーバー(ロックリングが付いている方)またはモンキーレンチ、
左手にスプロケットリムーバー(チェーンが付いている方)、




はい、これで取り外しは完了です。
スプロケットの取り付け
では取り付けてみましょう。
慎重に新しいスプロケットの順番のまま取り付けられればベストですが、洗ったり、もしくはひっくり返してしまったりしてバラバラになってしまっても大丈夫です。

まず、構造としては、フリーハブの輪っかにデコボコがあります。
このデコボコは、スプロケット側のデコボコと組み合わせになっていて適当に入れても入りません。



山型になるようにはめていくので、一番大きなギアから入れていきます。
スプロケットには「塊になっているギア」と「1枚のギア」があります。間に挟むスペーサーというものもありますので、ここからは注意が必要です。
スプロケットによって、塊になっているギアが多かったり、スペーサーの数が違ったりしますが、考え方は同じです。

次に大きい塊ギアを入れますが、この場合はスペーサーは必要ありません。
なぜなら塊ギアにスペーサーが付いているからです。

なのでスペーサーは挟まずに塊ギアを差し込みます。






締め付けトルクは、トルクレンチがあれば”40N*m”が適正ということです。
私はトルクレンチを使わずこれ以上回らないというところまで回して、そこから「ガッ…ガッ…ガッ」というところまで回します。
女子なら大丈夫だと思いますが、締めすぎにも注意してくださいね。
最初のうちは、締め具合がわからないと思いますので、どのくらいの締め具合が適正なのかトルクレンチを使ってみると良いですね。
これで取り付け完了です!
チェックも忘れずに!
取り付けられたら、必ずチェックしましょう!
まずは、スペーサーはちゃんと入っているでしょうか。

スペーサーが適正に入っていれば、このように隙間が必ずあります。
私は一度、スペーサーを入れ忘れてそのまま乗りに行き、一番使いたいギアのところが2枚くっついてしまっていて、そのギアが使えず辛いライドの思い出がありますw。
次に、スムーズに回りますか?
カタカタ言ったりしていなか確認してください。
最後のロックナットをまっすぐ差し込んで回したつもりなのに、斜めになっている場合もあります。
私はありました笑
気づかずに乗りに行って、ギアが全く入らないという恐ろしい目に遭いますので、確認してくださいね。
自分の自転車を自分で手入れしてあげると、愛着もひときわです。
是非できるところからチャレンジしてみてください