Satcth Cycle
ロードバイク、シクロクロスな自転車ブログ
ロードバイク

誰にも言えないサドルの痛み…ありませんか?

突然シリアスな題名を付けてしまいました笑

女性サイクリストには多い悩みなのに周りは男性ばかりでなかなか相談しにくい、
ショップの店員さんに一番相談したいことなのにこれまた男性で話づらい、という案件だと思います。

だって、痛いのはお尻じゃないんですよね。
私はロードバイクに乗り始めた頃、「前の部分」が潰される感じで、トイレに行ったら激痛ということが良くありました。

最近SNSでまたこの手の悩みを目にしたので、少しこれについて考えてみようと思います。

どんな痛み?

ずばり、股の痛みですよね、お尻より前の陰部。
ひとくちに「痛い」といっても痛みの内容もそれぞれだと思います。

  • 股の両脇が擦れて痛い
  • 0ラインが擦れて痛い
  • ヒダの部分が挟まって痛い
  • 前の部分が圧迫されて痛い
  • 骨が当たる感じで痛い
  • できものができて痛い

また、痛むのにも状況の違いがありますよね。

  • ロードバイクに乗り始めてから痛い
  • 長い距離を走るとだんだん痛くなる
  • 強度が高いと(必死に頑張っていると)痛くなる
  • バイク自体、もしくはサドルやパーツを変えてから痛い
  • 体重が増えてから痛いw
  • ローラーの時だけ痛い

今パッと思いつくだけ挙げてみても、これだけいろんなパターンがあります。
ですので、もちろん一概には何が原因かはわかりません。

こういった原因が考えられるのでは?といったところから考えてみましょう。

考えられる原因と対策

ロードバイクに乗り始めて間もない場合

ママチャリはもちろん、街乗りのクロスバイクでも少し分厚い(柔らかい)サドルがついています。

そこから一気にロードバイクのあの固い薄いサドル…痛いのはある意味当然ですよね。

運動靴からパンプスを履き始めた頃は足が痛かったのと同じで、「慣れ」はやはりあります。

単純にお尻が強くなる!という慣れもありますが、ロードバイクのポジションに慣れることで、ママチャリ乗りのようなサドルだけに掛かっていた体重が、ペダルにしっかり体重を乗せられるようになると、ハンドル、サドルへの荷重が減ります。

痛いけどもう少し乗れ!といっている訳ではなく、誰でも最初は少なからず痛い、
そしてロードバイクの乗車姿勢に慣れてくることで解消される可能性はあるということです。

私の乗り始めは、「肩がこる」「手が痛い」「前の部分がサドルに押し付けられて痛い」との闘いでした。
トイレに行くと、ほんとに個室で「ぎゃっ!!」というほど痛かったです笑
でもこの痛みは、乗車姿勢に慣れて乗り方が分かってくるにつれていつのまにか無くなってました。
ただその後、別の痛みが出てきます。

ポジションが合っていない

結局それか!とは言わないでくださいね笑

ある程度ロードバイクには慣れて来たけど、やっぱり痛みは解消されない、という方も少なからず…というよりそういう方の方が多いと思います。

あそこだけではなく「手が痺れる」「肩がこる」「首が痛い」「膝が痛い」等の痛み。

ポジションが合っておらず無理な乗車姿勢で乗り続けると、もちろん痛みは出てきます。

例えば

「サドルが高い」→脚が伸び切ってお尻が左右に揺れる為、股擦れしやすくなります。

「ハンドルが遠い」→無理な前傾姿勢になり、前部分が圧迫されます。

もしくはポジションが合っていないが故に、サドルの適正な位置に座れていなかったり、最初は適正な位置に座っていても長時間乗って気付かないうちにズレているのかもしれません。

サドルにはここに座ってね、という適正な場所があります。
適正な位置より後ろすぎて座ると内ももが擦れたりするでしょうし、前過ぎると座骨で支えられずに前部分で支えて圧迫されたりします。

ただ、お店でロードバイクを購入する際に調整してもらっていると思うので、この点についてはこの程度に。

解決法として「サドルを前下がりにする」とよく出てきますが…
個人的には安易に前下がりにするのはどうかと思います。
サドルへの圧は減るかもしれませんが、ハンドルに荷重がかかり肩・腕・手に負担が増えます。
痛い箇所が変わるだけだと……
ロードバイクを長く楽しむ為の根本的な解決策ではないと思います。
基本は水平。
前下がりを試す場合も、ほんのわずか下げる程度から試してみましょう。(ただ、サドル形状によってどの状態が水平かというのも異なりますので、そもそも今が水平か、前上がりになってはいないかなども確認してみてください。)

サドルが合っていない

乗るのも慣れてきた、ポジションもショップでちゃんと見てもらった。

だけどやっぱり痛い。
そんな方もやはり多いと思います。

形状とサドル幅

サドルにはいろんな形状がある上に、幅のサイズもあるのはご存じでしょうか。

私は長年、SELLE ITALIA(セライタリア) SLR LADY↓を使ってきました。
同じものを買い替えて。

出典:Amazon

穴あき/フラットの形状、これで全然「前の部分」が痛くなかったので、このサドルが自分に合っていると思い込んでいました。

ただ、サドルの幅には全く無頓着でした。

乗り始めた頃の「前の部分の痛み」はなくりましたが、距離や強度が増すにつれて股ではなく、お尻の骨の痛みのようなものが出てくるようになりました。

でもそれは長い距離乗るから当然だと思ってました。

なぜ気づいたのかはもう忘れましたが、サドルに座って痛いと思うお尻の2つの座骨を触ってみると…
サドルからはみ出しとるやないかい!

今更気付くとは……と愕然としましたが笑、サドルの幅と座骨の幅が合っていないことに気付きました。

そこから調べてみて初めて「サドルって幅があるのね~」みたいな笑

「幅があるのはご存じでしょうか( ˘ω˘)」ってどの口が言ってるんだw。
いやいや、もしかしたら私のように知らない人がいるかもしれないと思って書いているのでご容赦ください。

ショップによっては、簡単に座骨の幅が測れる測定板があったりもします。

女性人気の高いスペシャライズド「MIMIC」

女子人気の高い、スペシャライズドの「MIMIC」を一度試してみようとスペシャライズド新宿店でテストサドルを借りたことがあります。

その際、なんだかすごい機械で座骨幅を測ってもらいました↓↓

TEST SADDLE

SPECIALIZEDの豊富なラインアップから、迷わずピッタリのサドルにたどり着く近道がこちら。座るだけで座骨幅を計測する独自の圧力センサー「DSD」による数値を、サイジングマシン「Match」がデータベースとリアルタイムに連動して、あなたの座骨幅にあったサドルを提案、そのうえで貸し出しが可能です。

出典:スペシャライズドストアHP

そこでビックリしたのは

「サドル幅143mmでギリギリ、155mmが良いかもしれませんね」って…嘘でしょ⁉

なんか、マンタみたいな幅広なこの幅が適正??
今までのSELLE ITALIA(セライタリア) SLR LADYは、幅131mm……

そりゃ座骨がはみ出してるはずだわ!

座骨幅というのは、お尻の大きさに直接関係ないと店員さんが言っていましたが、やはり私は幅広なほうでした。
男性よりも女性の方が一般的に座骨幅は広いそうです。

結果としては、2週間、サドル幅143mm(←悪あがきw)の「MIMIC」をお借りして、100kmライドを3回程乗りましたが、
そもそも今は「前の部分」が痛くないので、先が柔らかい「MIMIC」である必要がないな~という結論に至りました笑
(私は先が柔らかいのが、逆にちょっとしっくりこなかった)

でもサドル幅に関しては、座骨がきちんと載るってこんな感じなんだ!と目から鱗でした。

結局今は、Bontrager(ボントレガー)の Aeolus Elite(サドル幅145mm) というサドルを使っています。

 

穴あきサドルだと、逆にエッジの部分が擦れて痛いとか、
スペシャライズドのパワーサドル女性用「MIMIC」よりも、メンズ用のパワーサドルの方がしっくりきた、など本当に意見は様々。

どれが良いですよ、なんてお勧めは出来ませんが、サドルにこういう選択肢があるんですよという提案になれば幸いです。

あ!あとは、サドルは経年劣化するものです!
メルカリなどで中古購入してヘタっている場合もありますから、お気をつけて。

ウエアの見直し

下着を付けずにビブショーツを履いていますか。

どうしても直ばきしたくないという声もあると思いますが、あれだけ長時間足を回しているわけですから、下着のラインが擦れると痛いですよね。

私は履いたことがありませんが、pearlizumiからこんなインナーも出ているようです。

インナー | パールイズミ(Pearl Izumi)

女性用ビブショーツを履いていますか。

男性と女性は構造が違うので、パットの形状も異なります。

一度メンズで気に入ったデザインのビブがあったので買ったことがあるのですが、ビブの真ん中に折り目のようなものが入っていて、それが真ん中に食い込んで全くダメだったことがあります笑
逆に、女子友でRaphaのメンズの方がパッドの感じが良いという女性もいますので一概には言えませんが。

パッドはヘタっていませんか。

洗濯を繰り返すと、やはりパットもヘタって薄くなってきます。
新しいものに変えてみても良いですね。

パッドが良いメーカーのビブショーツにしてみる

パッドの良さでいうと王道は、ASSOSとよく言われますね。

私は最終的にRapha愛用者ですが、パッドはとても良いと思います。
ビブショーツだけは値段相応のパットが付いていると私は思うので、ちょっといいものを買って試してみてもいいですね。

擦れ防止クリームを試してみる

擦れやできものが出来るといった場合は、ローラー台だけで起こる、実走では起こらないといった意見も多いです。

実走とは違い、ポジションの変化がほぼなくずっと漕ぎ続けるわけですから、特定の場所がパットに擦れ続けるということは起こり得ますよね。

擦れる→小さな傷ができる→ばい菌が入る→できものができる、というメカニズムのようです。

こういったクリームで改善したという声が多いですよ。
ワセリンが家にあれば、ワセリンで一度試してみるといいですね。

【ASSOS】シャモアクリーム

  • サイクリングの快適性を向上させる保湿クリーム。
  • ショーツの洗濯後にパッド部分に薄くクリームを塗布してください。柔軟性、伸縮性、抗菌性を維持します。
  • ライディング前にパッド側のお尻、股下などの擦れが気になる部分に塗ってください。摩擦を減らし肌をクールに保ちます。

物理的にガードしてみる

擦れや、擦れたところにばい菌が入ってできものが出来る、といった場合は、擦れないように物理的にガードする方法もありですよね。
実際にZWIFTグループ(SNS)での解決法として話題になったご意見でした。

 

終わりに

よくサドル沼(サドルが合わないと思ってサドルを変えて色々試すこと)と言われますが、それほどサドルを変えても解消されない痛みがあるのだとすれば、それはサドルの問題ではないんじゃないかと思ってしまいます(毒舌でごめんなさい)。

サドルを替える前に、

ポジションは合っているか
サドルのセッティングが合っているか(水平になっているか、前上がりになっていないか等)
サドルだけにどっかり座らず、サドル・ペダル・ハンドルの3点に荷重をかけて乗れているか

まずは自分の乗車姿勢や、痛みが何に起因しているのかを考えてみたいですね。

と、自分で書きながら耳が痛い私です、はい。

「サドルだけにどっかり座らず、サドル・ペダル・ハンドルの3点に荷重をかけて乗れているか」これがいまだに難しい…

よく「サドルに座り過ぎ」と言われています笑

そんな私レベルで恐縮ですが、それでもこんな痛みあるよね~、みんな平気そうに乗ってるけど、実はお股が痛かったりするよね~っていう気持ちを共有できれば嬉しいです。

そして少しでもサドルの痛みに対する解決の参考になれば幸いです。

辛い痛みが解決して、楽しいサイクリングライフが送れますように!